略奪愛だったAちゃんの結婚式のサクラをする羽目になった。今から思うに、彼女はかなり用意周到だったかも。
もうだいぶ前の話。
当時大学生でアルバイトをしていた私は、同じバイト仲間のAちゃんから
「式に出て欲しい」と言われた。
Aちゃんと私は同い年だったが、Aちゃんは短大卒業後フリーターで、私は4回生。
恋の話で無駄に盛り上がる年頃、その手の話はバイト仲間で散々繰り広げられていたが
Aちゃんは何も話さずにこにこ聞いてるだけだったので、彼氏がいないとみんなに思われてた。
驚きつつも祝福し、羨ましがる私に、Aちゃんは「みんなにはまだ内緒ね」と言った。
式に誘われたのは、Aちゃんと同い年の私、3つ上の社員の男性、あと18~22歳の女の子3人。
妙な組み合わせ(Aちゃんとそれほど親しくない子も入ってるとか、なぜ社員が?とか)の謎は
式の1週間前に解けた。全員がAちゃんに集められ、恐るべき事実を聞かされたから。